露崎まひるがメインの本です(R-15指定の作品です)。
いつまでも続くと思っていた日常は唐突に崩れ去ります。それは突然の転入生が来たから。”彼女”はまひるを残し先に朝練に向かいます。それは転入生と今まで以上に光り輝くために。
まひるはひとり、想い人の熱を胸に抱き自分を慰めることしかできません。なぜなら想いは伝えなければ伝わらないから。想いを伝えていないから。想いを伝える勇気がないから。デュランタの花言葉の通り、今はただ見つめることしかできないから。
それでも。見事ではないかもしれないけれども。きっといつか、まひるらしい花を見せてくれるに違いない――そう思わずにはいられません。
どうしようもないまひるの想いを心情と表情と、動きで見事に描写している作品となっています。