Game of Missionに登場するキャラクターがメインの小説本です。表紙は里見新一様。
キャシィが働く新聞社に突然顔を見せたひとりの青年。その顔を見るや、キャシィは呆然としてしまいます。なにせそのニューフェイスは共和国側のスパイで、かつてキャシィと共に任務をこなした間柄でした。
彼がキャシィに近づいたのは任務のため。とある工場で密かに行われている悪行を暴露するためで、そのためには記者という立場が最適だったのです。新しく入社した彼の面倒を見ることになったキャシィ。必然的に距離が近くなり、そのためあらぬ噂も社内に広がるほど。
そんな彼は、自分の知らなかったキャシィを目の当たりにします。それもそのはず。記者としてのキャシィの姿をこれほどまでにしっかりと見たことがなかったからで、一緒に過ごす時間が増えていくほどに、お互いのことを理解していきます。
証拠を掴むために工場へ潜入するその前日。気分転換を兼ねて、ふたりで出かけます。普段なら来ることのないような店をいくつも回り、キャシィの興味を引くものもありましたが、彼女は静かにその場を去ります。それは自分には似合わないと思ってしまったからです。
そして当日。工場に潜入したふたりはそれぞれの目的を達成するために行動を開始します。しかしながら、機密がそう簡単に入手できるはずがありません。とある倉庫に追い詰められた彼らはそこにあるものを見て、思わず笑ってしまいます。「……いけるかも」
キャシィと新入り。今までありそうでなかったカップリングを丁寧に解きほぐし、お互いの気持ちをより合わせていくかのような描写が連続して作品となっています。